2012年8月16日木曜日

エピソード10.1〜最速のスレッド〜

死にたいスレから忽然と姿を消したY。しばらくは彼女の姿も見かけることはなかったので、何だ、またデビューしてすぐ飽きてしまう有象無象の1人だったのかと落胆した矢先、妙に盛り上がっていたように見えるスレッドが浮上してくるのを目の当たりにした。。ここからが長い長いボクとYとのコンタクトの始まりで、2年半が経過した今でも尚、ツイッターで連絡を取り合うことが出来ているのだ。。。

そのスレッドを開くと、まるで昔の2ちゃんねるにあったような盛り上がりを伺えた。1人の、Yという女固定を中心に、名無しと見たことない固定たちが大量にレスを飛ばしあっていたのだ。。見たところ、殆どはYのアンチみたいだった。。

どうやらボクが知るよりも前に、Yはその年の新入生たちを巻き込んで「ぼっちオフ」なるオフ会を開催していたらしく、そのスレッドに参加したメンバーやオフの参加を中心に大盛り上がりのようだった。。それプラスアンテナの高い大学生活板の現住人も集まっていたようで、こんな人が集まるのは久しぶりに見たような気がした。彼女はカリスマ性抜群で、下手をすれば新興宗教の教祖になれるぐらいの指導力はあるように思えた。

そんなYは、二回目のぼっちオフを自分のスレッドや他のスレッドにまで出張して宣伝しており、女固定とオフ会の組み合わせということで偉く盛り上がっていたように思える。当然ボクもその祭りには参加したかったが、捻くれていたのでここはひとつ前のぼっちオフについて詳細を聞き出し、「真のぼっちいないじゃん」的ないちゃもんをつけた。が、そんなことは相手にされなかったので、第二回のぼっちオフ参加表明をした。

そうこうしているうちに事情が飲み込めないのだが、彼女は何故か骨折していた。。。おまけに顔写真のプリクラやら、松葉杖をついたガニマタの全身画像を自らさらしていた・・・プリクラの画像はまるで幼い純真無垢な少女のようだった(実をいうと社会人になってから自宅に呼びこんだデリヘル嬢にその画像を見せたことがあり、そのデリヘル嬢は中学生のようでまるで成人とは思えないと驚いていた)。

彼女の色んな写真を見ては自分自身の画像フォルダに保存する作業に勤しんでいる内に、気づくと何故か第二回ぼっちオフは中止となっていた!!!全く持って訳が分からなかったが、どうやら悪い名無しだか固定だかの悪口に激怒してやる気が失せてしまったらしい。そう、Yはネットの匿名の書き込みについても真剣考え一喜一憂するような、あまり2ちゃんねるをすべきでない人だったのだ。。。

そんな激動の中、ドサクサに紛れてボクは彼女とスカイプでコンタクトを取ることが出来た。通話まもすることが出来た。最初は30分ぐらいしか話さなかった。とりあえずボクは、たしなめるように、ネットの人間のいうことを本気にしない方がいい旨を伝えたが、Yは心ここにあらずといった風でアドバイスは響かなかったようだった。基本的に人のアドバイスはあまり聴かないワガママ姫みたいだった。。それにまだ心を閉ざしているように見えて、他人行儀な敬語を使った話し方だった。まるで氷に心が閉ざされてしまっているかのように感じた。また、当時の固定事情にボクが多少は精通していることに気付くと、過去の女固定やら特定の歴史を根掘り葉堀り熱心に聴いてきた。その声は凄く真剣で、その熱心さを現実で発揮すればもっと可愛くなれるんじゃないかと言いたかったが、言わないでおいた。

通話終了後、ボクは彼女のことが好きになっていたかもしれなかった。とにかく純粋で、その上おてんば姫みたいで凄く可愛いかったのだ。氷に閉ざされた心を溶かしてあげたいとも思った。オマケに声が甘くて癒された。。。

そんなこんなで気付けばYは板でもスレッドの伸び率がダントツでナンバーワンのトップ固定になっていた。。他の主要な固定たちもみんな、Yの動向に注目しているようで、取り巻きも一杯いた。ボクはその中で1番になろうと頑張っていた。この期間は凄く楽しかった、本当に。

何よりYのおかげで、プロローグに登場した高校時代の部活の後輩♀の呪縛霊としてのボクは、5年経ってようやく成仏したのだ。

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